2024.11.16
各役所には行政相談や法律相談の窓口が設けられており、日常生活で起きる様々な問題を無料相談できます。
相続に関する相談も受け付けているので、相続手続きについて何か悩みがあれば、利用してみることで、解決の近道になることもあるかと思います。
しかし、弁護士や司法書士への直接相談とは事情が異なるため、デメリットなどを理解した上でご利用いただく必要があります。
そこで今回は、役所で行われる無料の相続相談についてのメリット・デメリットをいくつか紹介したいと思います。
【メリット】
・費用面、精神面での負担が少ない
無料相談であることや、普段から利用している役所を利用することで、気軽に利用しやすくなっている。
【デメリット】
・時間や回数が制限されている
1回の相談は30分以内、同じ内容の相談は2回までなど、時間や回数に制限が設けられていることがほどんどです。
相談内容を簡潔にまとめておかなければ、相談内容の整理だけで時間が経過し、最善のアドバイスを受ける前に制限時間が終了してしまうといったことも珍しくありません。
役所の無料相談であることから、平日の決まった時間でしか利用できないなどの制限も発生してしまいます。
・二度手間になることがある
無料相談で対応してくれた専門家に業務依頼はできないので、根本的な問題解決は法律事務所へ直接相談しなければならず、二度手間にもなってしまうことがあります。
また、担当者が変われば問題の解決方針も変わってしまうケースがあるため、どのアドバイスが最善策なのかわからなくなるなどの問題も発生してしまうこともあります。
反対に、専門家に直接相談をすれば、費用は発生しますが、そのまま業務の依頼し、面倒な書類作成、煩わしい手続きを代行してもらうことにより、スムーズに相続手続きを完了させることも可能です。
このように、役所の無料相談を利用することにも、専門家に手続きを依頼することにもメリット・デメリットが存在します。
無料という言葉は、非常に魅力的ではありますが、ご自身にあった相続のお悩みを解決する最善の方法は何なのか、そういったことを念頭に置いて、役所の無料相談、専門家への依頼を検討してみてください。
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