アシスト合同事務所

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2015.4.22

養子縁組み前の子供(被相続人の孫)は養親の相続人に該当しません。

戸籍を見ていますと、子女の婚姻後に子供(被相続人の孫)が出生し、その後に子女の夫と養子縁組みをし養子その次に養親が順に死亡したケースでは、養子縁組み前の子供(被相続人の孫)は養親の相続人に該当しません。

民法に以下の条文があります。
(子及びその代襲者等の相続権)
第八百八十七条   被相続人の子は、相続人となる。
2   被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3   前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

被相続人の子が相続の開始以前に死亡したときは、その者の子がこれを代襲して相続人となりますが、被相続人の直系卑属でない者は代襲相続人となることは出来ません(民法第887条2項但書)。
養子縁組の後に生まれた養子の子は、養子を通じて養親と直系の血族関係に立ちますが、養子縁組前に生まれた養子の子は、当然には養親との間に直系の血族関係を生ずるものではないので、養子縁組前に生まれた養子の子は養親の代襲相続人とはならないことになります。

行政書士法人アシスト合同法務事務所後藤正義

高橋 淳

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