アシスト合同事務所

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2013.7.3

法の下の平等

結婚していない男女の間に生まれた非嫡出子(婚外子)の法定相続分については、
嫡出子の半分と民法で規定されています。

民法900条(法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし、
父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、
父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。

憲法14条
1 すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、
政治的、経済的又は社会的関係において差別されない

民法900条4号は憲法14条に反するのではないかと争いがありましたが、
嫡出子の立場や法律婚の尊重、非嫡出子の保護などを理由とし、
最高裁が平成7年に民法の規定を「合憲」としていました。

ところが、同様の事件で争われていた2件の家事審判の特別抗告審で、最高裁第1小法廷は
審理を大法廷に回付しました。

大法廷へは、違憲判断や判例変更を行う場合などに回付されるため、
最高裁が平成7年に「合憲」とした判断が見直される可能性があります。

行政書士法人 アシスト合同法務事務所 柑本 洋介

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