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2026.6.4

単式簿記と複式簿記

単式簿記と複式簿記は、いずれも企業や個人が取引を記録するための会計手法ですが、その記録方法や得られる情報の範囲に大きな違いがあります。
単式簿記は、主に現金の増減や収入・支出を一つの視点から記録する方法です。家計簿や小規模事業者の簡易な記帳に用いられることが多く、記録が比較的簡単である点が特徴です。例えば、現金が入った場合は「収入」、出ていった場合は「支出」として一方向に記録します。そのため、計算や記入の手間が少なく、会計知識があまりなくても扱いやすいという利点があります。しかし一方で、資産や負債の全体像や損益の正確な把握が難しく、経営状況を総合的に分析するには不十分であるという欠点もあります。
一方、複式簿記は、すべての取引を「借方」と「貸方」の二つの側面から記録する方法です。例えば、商品を現金で購入した場合には「商品(借方)」と「現金(貸方)」のように、必ず二つの勘定科目で記録します。この仕組みにより、資産・負債・純資産・収益・費用といった会計要素を体系的に把握することができます。また、貸借の合計が常に一致するため、記録の誤りを発見しやすいという利点もあります。その結果、損益計算書や貸借対照表などの財務諸表を作成でき、企業の経営状態や財務状況を客観的に分析することが可能になります。
ただし、複式簿記はルールが複雑であり、一定の会計知識が必要です。また、記録作業も単式簿記に比べて手間がかかるため、小規模な用途では負担になる場合もあります。
以上のように、単式簿記は簡便さに優れ、日常的な収支管理に適していますが、複式簿記はより詳細で正確な財務情報を提供し、企業経営や会計報告に不可欠な方法です。それぞれの特徴を理解し、目的や規模に応じて適切に使い分けることが重要です。

高橋 淳

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高橋 淳