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スタッフブログ

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2026.10.28

これって贈与⑬ 贈与加算続き

贈与と相続の深い関係Ⅳ 前回の続き・・・

幼なじみの甲さんと乙さん、同じようにお父様から年間110万円(贈与税のかからない範囲)の現金を貰っていました。10年後、お互いのお父様が亡くなり相続税申告を行い相続税を支払いましたが、その額に大きな差がありました。お互いのお父様が残された遺産総額は1億円と同じ額なのに、どうしてでしょう・・・・・😢

実は、甲さんと乙さんは使っている制度が別だったのです。贈与税がかからない年間110万円の枠には、2種類の制度があります。「暦年課税」と「相続時精算課税」のふたつです。

  • 1 暦年課税
  •   イ 制度の概要:毎年の贈与に対して課税
  •   ロ 贈与者(財産をあげる人)は誰でもよい。
  •   ハ 受贈者(財産をもらう人)は誰でもよい。他人でもよい。
  •   ニ 非課税枠(基礎控除)等:年間110万円
  •   ホ 税率:110万円を超えた金額に対して、累進課税(最高税率55%)
  •   へ 相続開始時(贈与者が死亡した場合)の取扱い
  •     相続開始前7年以内の贈与は相続財産へ加算

 

  • 2 相続時精算課税
  •   イ 制度の概要:贈与時は税負担を軽くし、相続時に精算(相続財産に持ち戻し)する
  •   ロ 贈与者(財産をあげる人)は60歳以上の父母、祖父母
  •   ハ 受贈者(財産をもらう人)は18歳以上の子、孫
  •   ニ 非課税枠(基礎控除)等:年間110万円の基礎控除+累計(贈与者死亡まで)2500万円の特別控除
  •   ホ 税率:一律20%
  •   へ 相続開始時(贈与者が死亡した場合)の取扱い
  •     相続時精算課税を適用後の贈与はすべて相続財産に加算⇒何年たっても加算される。
  •     ただし、上記2ニに記載の110万円の基礎控除部分は加算しない。

 

お気づきになられたかも知れませんが、甲さんは「暦年課税」を利用しお父様から年間110万円の現金を貰い、乙さんは「相続時精算課税」を利用しお父様から年間110万円の現金を貰っていました。具体的な計算は次のとおりとなります。

  • 甲さん
  •  A  10年間で貰った現金の総額
  •      110万円×10年=1100万円
  •  B  10年後に亡くなったお父様が残した財産総額
  •      1億円
  •  C   相続税計算の際に財産総額に加算する贈与の額
  •      770万円 (上記1へに記載のとおり、亡くなる前7年以内の贈与 110万円×7年を加算)
  •  D   相続税計算の対象になる額
  •      1億円+770万円=1億770万円
  •  E   相続税額
  •      1,451万円

 

  • 乙さん
  •  A  10年間で貰った現金の総額
  •      110万円×10年=1100万円
  •  B  10年後に亡くなったお父様が残した財産総額
  •      1億円
  •  C   相続税計算の際に財産総額に加算する贈与の額
  •      0円 (上記2へに記載のとおり、110万円の部分は加算しない)
  •  D   相続税計算の対象になる額
  •      1億円=1億円
  •  E   相続税額
  •      1,220万円

 

  • 上記のとおり甲さんと乙さんの相続税額が231万円(1,451万円ー1,220万円)違うこととなります。

 

将来の相続税対策として贈与は有効な方法ですが、同じ金額を贈与しても、適用する制度によって節税効果が違ってきますので、よく検討し、お家の実情に応じた贈与税の制度をご活用ください。

 

 

 

 

 

 

 

大和英樹

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